私のした事

 

麻里子、昨夜俺が書いたブログ、

本当にごめんなさい。

それは麻里子への言葉じゃなかった。

 

麻里子にぶつけた怒り。

書いたことは、あれは全て俺のことだった。

俺への怒り。

自分のしたことを受け止めるだけの器がなく、それを見る勇気もなく、受け容れる覚悟もない。

それは俺自身だった。

ごめんなさい。

あんな言葉を投げつけて。

 

 

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直感は人知を超えている

理由なんて分からないし、自分に必要だからきてるとしか言えない

 

私には器が無いんだろうね

だから、今の自分を壊さないとどこにも行けない

 

もはや怒りもわかない

 

あなたも、とり乱す私を支える器が、今はないんだろうね

 

時間がかかるよ

人の心が立ち直るのは、時間がかかる

 

特に私は感受性が強いから、今回みたいな事から再び人を信頼したり、心を開き続けるのは、死ぬ程つらい

 

あなたは人を信頼したことが無いから、分からないと思う

 

信頼するには、それに値する自分を維持し続ける必要があるから、裏切られた時、維持してきた自分も壊れる

 

単に許すとか、そんな簡単なことじゃなくて、これまでの自分が壊れてしまう

 

自分が壊れる痛みは、怒りもなくて、虚脱感に近い

 

ひとりで立ち上がる気力が無いから、冷静に伴走してくれる人が現れる事を強く望んだ

 

冷静で信頼できる場が、今の私にはとても必要

 

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麻里子、やっと理解したよ。

俺が麻里子にしてきてこと。

おまえの信頼を裏切ったことがどういうことか。

そしてそれが何をもたらすのか。

 

 

それはあまりに残酷

残酷なこと

 

俺はわかっていなかった。

 

俺は俺がしたことを麻里子がしたとしても

俺がした単に性欲のセックスをしたとしても、それが続かないのなら、最悪そこまでは自分のしたことの代償として受け容れなければならないのか、と考えていた。それさえも考えたくなかったけれど。

 

でも違った。

そんなレベルのものではなかった。

 

昨夜の麻里子のブログを見て、自分がどれほどの事をしたか、理解できた。

理解出来たと言っても、麻里子のレベルの信頼ということがわかっていない今の俺のわかった、なんて情け無いレベルだけれど。

 

そんな俺でさえ麻里子の信頼を裏切るということがどういうことかやっと分かった。

 

麻里子の望みをみて、俺のした事の代償がどれほどのものかわかった。

 

麻里子を本当に壊してしまったんだな。

壊したのは俺だった。

 

麻里子が本当に大切に守ってきたこの5年間の俺のための空間とそこに込めた愛を誰かもっと深く繋がれる信頼できる他の誰かに明け渡すということなんだね。

 

麻里子、本当にごめんなさい。

 

麻里子にそんな辛い思いをさせてしまって。

 

本当に俺は麻里子を壊してしまったんだ。

 

俺がその報いを受けるならまだ仕方がない。

 

でも、本当に麻里子の全てをかけて俺に向き合ってくれた麻里子にも、俺のした事の報いを負わせることになる。

 

残酷の何ものでもない。

 

俺がどれほど麻里子のしてくれていたことの認識不足だったことか。

 

麻里子、

本当にごめんなさい。

本当にごめんなさい。

本当にごめんなさい。

 

麻里子を自死から救うのは麻里子の行った望みだけなんだろうな。

 

麻里子、

俺もその報いを受けるよ。

麻里子に起こることを見なければなるまい。