今更ながら

麻里子の声をいつも聞いていたい

電話で麻里子の声を聞くのが今一番の安心感を感じられる場所

何にも優先してその時間を大切にしたい

どんな短い時間でも

繋がっていたい

 

そういえば、以前俺の声が好きだと言ってくれた

こんな声でも好きだと言ってくれる人がいた

俺自身も好きでなかったこの声を好きだと言ってくれた人がいた

 

この胸にある麻里子への思いと同じレベルで受け取り共感してくれたら

どんなに嬉しいことだろう。

そう、麻里子はきっといつもそう思っていたに違いない

麻里子が感じている同じレベルで同じ思いを共有したいと。

皮肉にも今の俺がそうだ。

 

あぁ、伝えたいこと伝えたいものが相手に大切に受け取って

もらえたらどんなに幸せなことだろう。

 

なぜ、麻里子がそう思っている時に俺が受け取れず

俺がそう思っている時に麻里子に届かないのだろう

 

本当にこの伝えたい思いと受け取りたい思いが同じレベル

でミートしたなら

どんなに素晴らしいことだろう。

いつかいつかそんな奇跡が起きないだろうか

 

思いを伝えられることの幸せ

大切に受けとめられることの幸せ

思いを伝えてもらうことの幸せ

大切に受けとめることの幸せ

 

そんなことを今更ながら気づいている